「内製化支援解体新書」第1回を開催しました。
クラスメソッド で内製化支援サービスを担当しているgaoryuこと高柳です。 今年2021年3月24日にサービスをリリースして以降、多くのお客様と話をさせていただいていますが、「内製化」というものからイメージされるものは幅広く、内製化支援のイメージを具体的に考えてもらえるように、また我々ももっと深く学んで考えていけるようにイベントを開催しました。イベントタイトルの「内製化支援解体新書」は「内製化を支援する」というコトをとことん解体して内製化の全貌と詳細を明らかにしていこうという思いでつけました。
第1回テーマ:チームの「今」から始める成長 〜チームアセスメントの活用法〜
記念すべき第1回目は、チームアセスメントの活用について取り上げました。モチベーションクラウドのような組織のエンゲージメートサーベイや、ストレングスファインダー(現:クリフトンストレングス・テスト)のような個人のアセスメントが浸透してきた時代。これからは組織よりも小さく、個人よりも大きい、そして企業の中ではある意味仕事の「単位」とも言えるチームについてのアセスメントが活用されていくと考えました。そこで文化と組織を内製化支援のサービスの領域に入れると決めた時に、チーム状態を知り、理解し、その先に進むためのツールとしてサービスメニューに「チームアセスメント」を入れました。私の中で「チーム単位」という粒度は大事な要素でして、研修にしてもできればチーム単位で受けてもらえるとスキルの定着はしやすいと考えています。当たり前のことではありますが、チームで学べば、そこで共通認識ができて、そのまま仕事の中で利用しやすくなります。内製化支援もプロジェクトベースを基本としていて、チーム単位への支援が始めやすいと考えています。では、そのチームで内製化するとすれば、まずはそのチームがどういう状況にあるのかを知る必要があります。知るのはもちろんチームのメンバー自体であり、ただ知るだけではなくて、知ったことでより良い振る舞いをしていけるように、変化をしていけるように流れを作る必要があります。
今回の対談はゲストに「Ocapi」というサービスを提供されている株式会社ヒューマンバリューの霜山さんをお呼びしました。「Ocapi」はダニエル・キム氏の成功の循環モデルを理論として、チームが変化し続けるというコンセプトの元に作られたチームアセスメントサービスです。今回のイベントでは、特に一人のプレゼンはなく、最初から対談で初めて、対談後に参加者からの質問に答えるという形で行いました。以下、対談で出た話題で私が気になったものを記載していきます。
チームアセスメントはチームの成長のための対話に使う
アセスメント(英: assessment) 評価・査定・分析 利用者に関する情報を収集・分析し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握すること。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Wikipediaではアセスメントは評価・査定となっていますが、対談の二人にとって、チームの成長に活用するものという認識で、そもそも「Ocapi」はアセスメント結果をどのように対話で使うかを書いてあり、対話の時のファシリテーションのガイドも提供しています。私が内製化支援のサービスとして選んだ他のチームアセスメント(Team Vaital Signs、Team Journey Supporter)も同じ対話がセットになったチームアセスメントです。何事も「目的」が大事ですが、特にチームアセスメントは違う用途にも使えてしまうので、チームの結果の受け取り方(受け取るまでのプロセス・受け取ってからのプロセス)を考えておく必要があります。人の気持ちは人それぞれだからこそ、簡単で良いので、道筋を作って目的に進む形を取り入れます。
チームアセスメントは受け取り方(フィードバックの受け方)が肝
アセスメントをどう読み解くかというのは、学校の授業でも習わないですし、会社の中でも研修が行われることはなく、結果、数字への各自の印象値と、自分の主観によるチームへの考え方、感情などから、ある意味、自分勝手に受け取ることができます。そして、このような結果としてでてくるものに対して、人は防衛本能を働かせて接しようとするでようし、ネガティブに捉えやすかったりします。これはチームアセスメントだけのはなしではありませんが、初めて接するもの、自分の中で評価軸が存在しないことに関しては「それで良い」という感覚がどこにも本人の中にないので、不安に陥りやすいのです。対談の中でも、そもそもチームアセスメントは「評価するもの」ではなくて、チームを「可視化」するものなので、他のチームとの比較をすることもなく、あくまで自分事として、自分たちの話として、数値やアセスメント結果を見ることが大切だと話し合いました。チームアセスメントはチームのものであり、チームを通して見るものであり、結果に対して個人個人の問題を考えるものではない。対話に必要な「受け取り方」「見かた」ができるようにプロセスを作る必要があると。
チームアセスメントを肴に懇親会
これは「Ocapi」の結果を見ながらみんなで飲み会をしたというお客さんがいたという霜山さんからの話で、、すごくいいなぁと思いました。もちろんチームの取り組みとしてファシリテーターのいる対話を行うのも良いですが、もっとフランクにプロセスなんて気にしないで、話し合いはこうあるべきだとか気にしないで、単純にチームについて会話する。これは一つの方法としてありだと思いました。実は「Ocapi」の料金は1人500円というもので、霜山さんの思いにも手軽に受けてほしいというところがあり、居酒屋で「Ocapiひとつ」的なワンコインにもなっているものでした。チームアセスメントをしてほしいのではなくて、チームがいい感じ変化し続けてほしいし、内製化という中で自分たち自身について考えて欲しいので、チームでの対話が生まれてくれればそれでいいのだなと実感できました。
内製化の鍵は対話にある
企業で働いていると、いろんなことが形式化され効率化されてきていて、早くできたり、あまり悩まずにできる分、楽でもありますが、その形式化されたものが、なんとなく暗黙知になっていたり、「毎回こうだから」とテンプレのように仕事を進めてしまいがちですが、そこには実は疑問をもっていたり、もやもやしていたり、自分たちの「今」に合っているのだろうかと考えたり、それをチームで話せることが大事です。いやいや、普段そんな話する機会はないし、すっかりリモートで飲み会もないからそんな話は…という時にこそ、ちょっとチームアセスメントを受けてみるというのはどうでしょう。
チームに必要な対話は、どうデザインするのか?
2021/6/17に内製化支援解体新書・第二回を実施します。次回もチームアセスメントを絡めたチームの対話について対談します。 今度のチームアセスメントは「Team Vital Sings」で対談のお相手は株式会社Hyper-collaborationの吉田 裕美子さんです。
日時:2021年6月17日(木)10:00-11:30 場所:オンライン(Zoom) 申し込み:Connpass